其之壱
「どぅらあぁぁっ!」
ガムテープを丸めて作ったボールを全力で投げたのは、沢井和也。
パシーンッ!!
竹刀をバット代わりに、谷本正樹はするどく振りぬいた。
その細い真芯で、とらえた打球は左右間を鮮やかに抜けた。
とはいっても、ここは、剣道場。
僕らは、毎日のように昼休みに集まっては、馬鹿げた遊びで時間を潰していた。
「次は、オレの番だね。」
僕は、沢村瑞樹。別に剣道部の部員でも何でもない。
ただ、剣道部の連中とウマが合ったのだ。大概、昼休みには、五、六人が集まっていた。
そうゆう僕も竹刀を振りぬき、ヒット性の当たりを叩き出した。
次の打順は、三村俊介。僕が一番仲がよかったのが、コイツだ。
中学の頃からの付き合いで、当時は丸坊主で、生徒会長。真面目なタイプの典型だった。
ただ、高校に上がってからは、髪を伸ばし、茶色く染めていた。
元々、顔の造りは良く、剣道で鍛えたその体は見事な逆三角形で女子の間ではよく噂されるほどだった。高校デビューといったヤツだ。
俊介も鋭い当たりで初球を打ち返した。さすがの運動神経だ。
吉田武の打順でそれは起こった。
和也の渾身の球は、武のスイングを見事かいくぐり、ボールは壁に当たった。
その時、武の手から竹刀がスルリと抜け、勢いよく、窓に突き刺さってしまった。
ガッシャーーーーーーーン!!!!
「やべっ!逃げろッ!!」
ガラスが割れた音に、野次馬が群がりだした。
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从 ´ ヮ`)
投稿: てぃーちゃん | 2007年11月18日 (日) 09時55分